VOL.2 天然氷のかき氷

 

 

いよいよ今年もやってきた。
かき氷の時期である!

 

 

いやいやアイスクリームだって負けてない

って声が聞こえてきそうだけど、
このガツンと太陽が狙ってくるこの時期
ピンポイントで体が氷を求めるのだ。

 

 

この4.5年くらいの間、
森の中で行われるフェスによく参加していた。


そこに毎年出店している天然氷のお店との出会いが
私のかき氷熱を復活させた。

 

 

それまで私が知っていたかき氷は
水道水を冷凍庫で凍らせた氷を

 


シャカシャカと涼しげな音で
ガラスの器からこぼれながらも
削りだしていく。

 

 

舌が真っ赤になったり真っ青になるのを
みてみんなで笑いながら
食べるあの思い出の1ページのようなかき氷。

 

 

これもなかなか乙なものだと思うのだが
天然氷のかき氷を初めて食べたあの日、
私は無心にかき氷をほおばった。

 

 

とにかく太陽の下でどんどん溶かされて
太陽にかき氷をとられていってしまうみたいで必死だった。

 

 

天然氷の舌で触れたときに感じる
ふっと消え入る感じといい

器に盛られた見た目のあのふんわり感、
まさにシルクのようである。

 

 

今年も太陽かんかん照りのこの時期
存分に氷を味わいたい。